自分の名声は自分の能力を超えてはいけない
人間の名声は自分の能力を超えてはいけない。
「易経」は曰く;「徳不配位、必受其殃」
(翻訳:自分の徳は自分の地位に合わなければ、必ず災いを招く。)は、この意味である。
特に今の時代では、科学技術の普及より、ものが今までにないほどあふれ、人は名声や富に対する追及もどの時代もないほど氾濫してきた。
名声が高くなると、富や地位もそれなりに上がるというのが一般的な認識となっている。
しかし、人の名声は自分の能力に釣り合わない場合、その人は自分の能力以上の資源を享受し、自分の生涯の福運を先に借越しするようなことをする。
したがって、自分の名声や社会的な地位は少しずつ上昇するに対し、自分の実力も必ず一生懸命努力して上昇するべき。
さらに、常に自分の能力は自分の名声や社会的な地位より上回らないといけないと励ます。
「徳配位」は災いを逃れる唯一の方法である。
易経は曰く;「君子終日乾乾、夕愓、若厲。無咎。」
(翻訳:君子は毎日朝から夜まで、常に健行しないといけない。夜になっても、常に警戒して、危険を防ぐのだ。こうすると、無難であり、危険から逃れる。)
能力以上の職務に就いてはいけない。
人は会社や職場での職務は、自分の能力に応じて就くべき。
人間はある程度社会的な地位に就くと、一般の人より権力を握るのだ。自分の能力以上の権力を行使すると、きっと権力の傲慢と乱用に陥るのだ。
自分の能力を超える職務に就くと、将来きっと災いを招く。
社会的な地位は貢献より上回ってはいけない。
人の社会的な地位は、自分の能力や社会に対する貢献に応じるべき。
社会に対する貢献が大きいと、周りの支持を得られる。
社会的な地位は自分が社会に対する貢献より上回ると、きっと周りからの不満、嫉妬を招き、結果は災いを招くのだ。
得た富は功徳より多くてはいけない。
人間の富は自分の努力より築く。不正な手段で築いた財産は、結果的に最後になくなる。
場合によって、災いを招く。
常にこつこつして善行を積む。
「易経」は曰く:「積善之家必有余慶、積不善之家必有余殃」
(常に善行を積む家は必ず繁盛になる。常に悪行を積む家庭は、必ず後に災いを招く。)
人間は何かをするとき、例え周りに誰もいなくても、悪行をしてはいけない。
誰も見ていなくても、神様は見ているから。常に善行を積むことより、自分と家族の福運がよくなりつつある。
風水学は曰く:「福人は福地を住む」。
福人は常に善行、善念をする人である。
「易経・繋辞伝」曰く:徳不配位、必有其殃!徳薄而位尊、智小而謀大。力小而任重、鮮不及矣!
(自分の徳は自分の地位に合わなければ、必ず災いを招く!あまり徳がなくて、尊い地位に就く。あまり智慧がなくて大きなことを計画する。)
自分は能力がなくて見知らずに責任の大きい仕事を担う。
この三つのことをすれば、災いを招かないわけがない。
© 2021 易海陽光
コメント