風水とは、易経の「天人合一」の思想に基づいて、発達した易学の一つの学問分野です。
古代は勘與述、地相述ともいいます。
「天人合一」とは、人間は自然の一部として、宇宙自然の運行の規律に従って、行動するべき。
人間は自然に従い、自然をうまく利用しながら、融合していくことを語ります。
「天人合一」思想は、自然と人間の緊密的な関係を語り、互いの調和統一の関係を提唱します。
風水の学問の起源は、中国の殷の時代(約紀元前1600年~約紀元前1040年)に遡ります。
殷の王様は吉の地と時を占って、王宮を建てたという伝説があります。
晋王朝(紀元265年~420年)まで発展して、晋の郭璞(かくふ、276年~324年)氏より、「風水」という名前を確定しました。
郭璞氏は著書「葬経」の中に、風水について、こう語ります。
「気乗風則散、界水則止、古人聚之使不散、行之使有止,故謂之風水。風水之法、得水為上、蔵風次之」
(翻訳:気は風により流れて散り、水は気が散ることを阻止することができる。古人はこの理が分かり、限られた空間の中に気を円滑に循環させ、分散しないようにすることは、風水という。風水の法則として、水を得ることが一番、その次に気を集めることだ。)
郭璞氏はいう風(ふう)と水(すい)は、一般概念の風(かぜ)と水(みず)だけではなく、人間の目に見えない、実際に存在している磁界のことをいう。
易学の考えからいうと、気は陰陽の気といいます。
太陽光、四季の交替による変化、宇宙のそれぞれの星体は地球にたいする放射線(易学では、九星、天干、地支など)など、すべて「風(ふう)といいます。風は陰陽変化と五行の生克関係より、吉凶を決めます。
水(すい)とは、流動より変化をもたらします。一般的に河、池、湖、道路などを風水の水(すい)と視します。
前述したように、風水は、住宅の内と外の全体的な陰陽五行のバランスが整えていくことです。
陽盛陰弱、陰盛陽弱の風水は、決していい風水ではありません。
風水をレイアウトする際、住宅の周りの環境を主に考えないといけません。
建物、電信柱、携帯電話会社のアンテナ、ゴミ箱、さらに木、石、道路、川などすべてこの住宅に影響します。
実際に風水を鑑定する際、建物の周りにあるものより、中に住む人の過去のこと、健康状態などを占うことができます。
下の例は、会社の事務所の風水を鑑定するときに、事務所の外にあるものによって判断した結果です。
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