易経六十四卦精解

『易経』とその影響
『易経』は、中国の歴史上、最も広範かつ深い影響をもたらした書物です。古くから占筮(せんぜい)文化の特徴を色濃く備え、同時に実践的な知恵にも満ちています。数千年にわたる発展を経て、膨大な文化体系を形成し、中国哲学や思想の根幹をなす源泉となりました。

また、中国の伝統文化である儒教・道教・漢方医学・天文学・法家・兵法など、あらゆる学問は『易経』にその源流を持っています。そのため、『易経』は中華文化の源といわれています。『易経』を学ぶことで、『論語』『中庸』『黄帝内経』『孫子兵法』などの古典に対する理解も一層深まるでしょう。さらに、『易経』の六十四卦を学ぶことで、風水や易占いに対する理解もより深まります。

16世紀には、ポルトガルの宣教師アルバロ・デ・セメドによって西洋に紹介され、その後、英語やドイツ語など多くの言語に翻訳されました。これにより、西洋でも「易経」の研究が盛んに行われるようになりました。

しかし、日本では現在も『易経』といえば占筮や風水のイメージが強く、さらには迷信と考える人も少なくありません。これは非常に残念なことです。

日本易経協会は今、日本で『易経』文化を広めることに努めており、できる限りその真髄を多くの人に伝えたいと考えています。

一.『易経』総論
1.『易経』と宇宙・自然の関係

2.八卦詳解

3.爻と爻、卦と卦の関係詳解

二.六十四卦の詳解
1.六十四卦の卦辞の翻訳と解説(※卦辞は卦の内容や象義に関する解説です)

2.六十四卦・三百八十四の爻辞について、易海陽光流の翻訳と解説
(※爻辞は爻の内容や象義に関する解説であり、易占いを解く上で重要な内容です)
例:「天風姤」の初爻の爻辞についての翻訳と解釈
原文:「天風姤」、初六、繋于金柅。貞吉。有攸往、見凶、羸豕孚蹢躅。
従来の一般的な翻訳:「初六。金に繋ぐ。貞しくして吉なり。往くところあれば、凶を見る。羸豕孚に足躅たり。」
易海陽光流の翻訳:「初六。よく効く車のブレーキを踏むと、吉である。準備せずに進むと、凶に遭う。このような場合、弱々しい雌の豚もイライラして落ち着かない様子。」

3.孔子の『易伝』の詳細な翻訳・解説
 系辞伝(上下)
 文言伝
 彖伝(上下)
 象伝(上下)
 説卦伝
 序卦伝
 雑卦伝
4.『易経』の象法体系の解説
5.『易経』における最も重要な分野である象法体系について、理法を解説しながら詳しく説明します
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