私たちにとって本当に大切なものは、財産や名声ではなく、「健康」です。人類は古代より、病を癒やし、長寿を実現する方法を求め続けてきました。しかし、現代の医療が進歩しても、未だ治療困難な病や新種のウイルスは次々に現れ、健康への不安は尽きません。
そんな中、中国では古来より“健康長寿の神秘”として知られている存在があります。それが「太歳(たいさい)」です。別名「肉霊芝(にくれいし)」とも呼ばれ、古代の医書にもその効能が記されています。

実物の太歳
古典に記された「太歳」の力
『山海経』には、太歳について次のような神秘的な記述があります。
「太歳は天地四海に育まれ、太陽と月、星辰と四季の交替の中で自然の精華を受ける神霊の産物であり、その道を理解できるのは聖人のみである。」
また、中国最古の薬学書『神農本草経』では、こう評価されています。
「毒性はなく、体の中心を補い、精気を養い、知恵を高め、胸の病を治す。長く服用すれば身体が軽くなり、老いを防ぐ。」
さらに明代の名著『本草綱目』にもその詳細が記され、太歳の見た目と効能をこう表現しています。
「赤は珊瑚、白は脂肪、黒は漆、青は翠羽、黄は紫金に似て、いずれも透明感と硬さを持つ。久しく食せば仙人のように長寿となる。」
現代科学が解き明かす「太歳」の生命力
近年の研究では、太歳は動物・植物・菌類のいずれにも属さない「第四の生命体」とされ、非常に強い再生能力を持つことが分かってきました。100度以上の高温やマイナス100度以下の極寒でも生き延び、水分がなくても生命活動を維持できるという驚異的な生命力を誇ります。
特に注目されているのが、太歳を水に浸して得られる「太歳水」です。この水は腐敗せず、長期保存が可能で、飲用することで病気の予防や健康維持、さらには長寿への効果が期待されています。
太歳の多様な活用価値
1.食品への応用
抗腐敗作用が強いため、食品添加物や防腐剤の代替素材として注目されています。
2.健康サプリメント開発
免疫力を高める成分が豊富で、現代人の健康維持に適した栄養補助食品としての可能性があります。
3.漢方薬としての地位
地中の有機物を吸収し、自己修復する力を持つ太歳は、最上級の滋養品として古くから珍重されてきました。漢方医学の分野でも高い研究価値が認められています。
結びに
「太歳」は、単なる伝説の存在ではなく、古代の叡智と現代科学が交差する不思議な生命体です。長寿と健康を求める私たちにとって、いま改めて注目すべき“自然からの贈り物”であるといえるでしょう。
©2025易海陽光
太歳の詳細については、は雑誌『岩戸開き』第18号に掲載されています。
(出版社:ナチュラルスピリット、2025年5月出版)
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